an-angel-3486-miyuのブログ

23歳の一人息子を自死で亡くし、独り遺された母が胸の内を綴ります。

an-angel-3486-miyuのブログの新着ブログ記事

  • あの雪の日

    雪 4年前の2月、大雪の日 君はこの世界にいたよね 雨戸のレールの雪が凍って 閉められなくなったから 薬缶のお湯をかけて溶かしたっけ 元気だったあのときの君 5か月後にいなくなるなんて 思いもしなかった 今でも考えるよ なぜ、去って逝ってしまったのか なぜ、この世界に留まれなかったのか 悔しくて ... 続きをみる

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  • 色に関する考察

    どういう訳か 息子が旅立ってからしばらくの間 黒い色の洋服が着られませんでした。 不思議なくらい嫌悪感を感じてしまう。 それで 明るい色の洋服を 特に暖色系の洋服を着ていました。 ほどなくして 息子が亡くなって三か月が過ぎた頃から 自死遺族の分かち合いに参加するようになったのですが 喪に服する身と... 続きをみる

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  • 変わらない想い

    ずいぶん長い間、十ヶ月以上もお休みしていました。 また少しずつ綴っていこうと思います。 あの日から 息子が旅立った日から、三年三ヶ月の年月が過ぎてゆきました。 深く静かに悲しみは積み重なっています。 日数の分だけ逢いたい想いは募って 時間の経過は 良く効く時薬とはなりませんでした。 確かに 平静を... 続きをみる

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  • 虚しさと、孤独と、生きることと

    ここのところしばらく一人でいると虚しくてため息ばかりで ブログを更新できずにいたけれど・・・ 息子と共に歩んだ二十三年間七か月を振り返ってみると 特に息子が心の病を発症してから亡くなるまでの五年間は 私は病気の息子とのみ対峙していた。 もともと友人関係が希薄な私は全勢力を息子の病気が 治癒すること... 続きをみる

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  • 歌声をありがとう

    なんで二年三ヶ月も思いつかなかったんだろう? そうだ、どこかに息子のデジカメがあったはず。 なんだ、すぐ近くにあったじゃない! リビングの息子用のチェストの中に。 パソコンには何も残っていないし、携帯は無くなって しまっているから、諦めていたけれど、急に思いついた。 デジカメがあったんだ。 もしか... 続きをみる

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  • 旅立つのは・・・

    順番じゃなかったんだね 旅立つのは順番じゃなかったんだね とっくに知ってたはずなのに 今まで絵空事だった だけどあの時一瞬で 悪夢のような一瞬で すべてのことを理解した そして世界はひっくり返って 地球のうえにはただひとり 明けない夜はないけれど 息子は帰ってこなかった 子供がこの世を去ったなら ... 続きをみる

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  • あの駅には行けない

    最寄りの駅から息子は旅立ってしまった。 三ヶ月程たったころ、やっと駅に行くことができた。 プラットホームを端から端まで歩いてみる。 涙はこぼれたけれど、 不思議と怖さは感じられなかった。 きっと真っ直ぐ天国に昇って行ったんだろうな。 あんなに心根の優しい息子のことだもの。 そう思えた。 乗降客の多... 続きをみる

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  • しぐさ

    あの日の事は思い出したくない ときには それ以前も、それ以後も思い出したくない 頭の中をカラッポにしたくなる でも 息子のことは忘れたくない 息子を忘れることなんて絶対にない そういう意味じゃなくて 一緒にいた頃の 「ただいま」とドアを開けるときの 本のページをめくるときの 髪に手をやるときの そ... 続きをみる

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  • 同窓会の写真に思う

    先月下旬に何十年ぶりかの小学校の同窓会があった。 案内状は七月に届いていた。出欠はメールでとの事。 勿論私は欠席だけど、理由は何て書こう。 まさか「欠席します」だけでは送信出来ないし、あれこれ考えた あげく「仕事に関するセミナーの予定が前々から入っていて どうしても都合がつきません。残念です。皆様... 続きをみる

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  • 逢いたい

    電車を降り立った時 ふと目に入った 忘れ物のビニール傘 なんでかな 急に 息子の姿が想い出されて... 逢いたいな

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  • まだ・・・言えない

    あの時、どうしても言えなかった。 息子の死が信じられなくて、 どうしようもなく怖くて、 誰にも知られたくなかった。 父親代わりの私の弟、母、叔母二人(母の妹)の家族 そして私の十一人で、葬儀を執り行った。 他の親戚は今も知らないでいる。 仕事で関わっている人には一切言っていないし 近隣の人たちにも... 続きをみる

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  • 行きつ戻りつ

    当初、まだ身の置きどころがないような気持ちでいた頃 電話相談をしたことがある。 確か「自責の念に押し潰されそうで、どうしていいか分からない。 この苦しさから何とかして逃れたい。どうしたら早くここから 抜け出せるのか」というような話をしたと思う。 その時言って頂いた言葉を、今でもはっきりと覚えている... 続きをみる

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  • 沈む気持ち

    言葉にするのは難しいけれど、息子にはどこか老成したような 雰囲気があった。 それでだろうか。多くの人が行き交う街中でも、息子に似た若者を 未だかつて見たことがない。 だから今のところ、彼らに妬ましさを感じることはあまりない。 彼らから息子を想起することがないといえばいいのかもしれない。 ところが、... 続きをみる

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  • 想いを綴りたくて(遅ればせながらよろしくお願いします)

    ブログを始めたのは、生前息子がやっていた事や趣味の中から なにかひとつ、私にも出来る事がないかと思ったからです。 息子は高校時代は文芸部に所属していて、文章を書くのが好きでした。 特に旅のエッセイは好評でした。 文章なら息子への想いを綴ることが出来るし、一人で続けていけると ブログを思いついたので... 続きをみる

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  • 衝撃の後に

    ドラマチックな人生など、望んでいなかったのに とてつもない衝撃は突然やって来るのだとあの時知った。 息子が自ら命を絶ってしまったのだ。 多少の波風はあったものの、平凡だった私の人生は大きく覆された。 それまでの日常は消え去り、未来も軌道修正を余儀なくされた。 当初混乱のさなか、私は何を考えどう行動... 続きをみる

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  • 揺らぐ心

    七月に三回忌の法要を終えてから 夏の間幾分落ち着いていた気持ちが 九月の声を聞いたとたんに揺れだした。 淋しさを連れて秋が訪れを告げる。 「涼しくなったね」 「そうだね」 ほんの些細な会話も もうすることはない。 日が短くなるにつれ 淋しさは募る。 去年の今ごろは 息子が旅立ったばかりの一昨年は ... 続きをみる

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  • やつれ疲れた悲しい顔

    やっと四十九日を過ぎたばかりの頃だった。 それまで祭壇に置かれていたものを、お仏壇に移した。 遺骨も下の段に納めて視界に入らなくなった。 それは私に、ほんの気休め程度の安堵をもたらした。 あの、白い布が掛かった白木の祭壇が、嫌で嫌でたまらなかったのだ。 そんな時、自動車免許証の更新の葉書が届いた。... 続きをみる

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  • 諦めきれない想い

    「人間にとって最も大切なのは、  命の長さだと思っている人は多い、    しかし、私が出会った人をふり返ってみて、  その人の命が素晴らしい命だと  思える人においては、    ごく少数の例外はあるにせよ、  命の長さはあまり問題ではない」                             ... 続きをみる

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  • 見つからない答えを探して

    あのね、お母さん、ショウくんに聞きたいことがあるんだけど、 どうしてショウくんはお母さんのもとに生まれてきたの? 確かに生んだのはお母さんだけど、 子供は親を選んで生まれてくるっていうでしょう。 もしかして、 ショウくん...「あのママのところには僕が行くよ」   神様................. 続きをみる

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  • 遺された母の今

    「幸せな家族はどれもみな同じようにみえるが、不幸な家族は それぞれの不幸の形がある」 という、トルストイの小説「アンナ・カレーニナ」の冒頭の文章を、 私はどうして記憶しているのだろう。読んだこともないのに。 なぜだか分からないが、息子を亡くしてからよく脳裏に浮かぶようになった。 家族.....今の... 続きをみる

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  • 息子の遺影

    毎朝、お仏壇に水とご飯をお供えして、お線香をあげお鈴を鳴らす。 手を合わせている間、透き通った音色が響いている。 写真の息子は笑っている。 どことなく、あどけなさが残っていて、 はにかんでいるようにも見える。 「おはよう。今日は朝から暑いね」と話しかける。 返事はかえってこない。 息子の声が聞こえ... 続きをみる

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  • 雲を見て息子を思う

    ふと窓の外を見ると 夏のなごりの雲が目に入る 息子のことを 思う自分がいる 失ったからこそ 思うのだ 失わなければ 分からなかったのだ と思う

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  • 息子の時計

    ショウくんが大学に入学した時、記念に頂いた、あの置き型のデジタル電波時計、 あれね、たまに突拍子もない時間を表示するんだよ。 最初は、乾電池が切れたのかなって思って、交換してみたんだけど、やっぱり全く違う 時間を表示するの。 でも、しばらくしてから見てみると、ちゃんと正確な時間にもどってる。 ね、... 続きをみる

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  • 年月

    毎日、自分ばかりを責め続けていたあの頃、 お母さんは、神様まで恨んでた。 もし、神様がいるのなら「どうして、自ら天国に行こうと、考えることが出来るようにし たんですか?そんなことは、考えられないようにして欲しかったです」って。 「天国から帰してください」って。 無茶苦茶だけど、そう考えずにはいられ... 続きをみる

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  • そのまま

    換気をするため、ショウくんの部屋に入って窓を開ける。 外出中、いつもそうしていたように、ドアは開け放ったままにしてある。 ニ架の本棚では足りなくて、床にも積み重なった書籍。 ベッド、洋服、趣味だった釣りの道具、沢山のものが静かにじっとしている。 キッチンに立てば寂しげな、ショウくんの食器やお箸。 ... 続きをみる

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  • ひとりで

    もしかしたら見えてるかな?家の周りの景色も、ショウくんがいたころとは随分変わった よ。あんなに高い木が沢山あった林は、住宅地になって広い空が見える。よく二人で一緒 に行った家電量販店にはスーパーマーケットが併設されて賑わってるよ。 現実の時間は止まることなく確実に過ぎていくけど、お母さんの心の時間... 続きをみる

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  • 思い出

    ショウくんが天国に旅立ってから2年1ヵ月、 一人旅が好きだったショウくん、どうして天国行きの列車に乗ったの? 中学3年生の時から、春休み、夏休み、冬休み、いつも「青春18きっぷ」を2枚も使って 今はもう廃止になった夜行列車「ムーンライトえちご」で、新宿から新潟、北上して 青森、そして、大好きな北海... 続きをみる

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